再生可能エネルギーを利用した地下水クーラーとは
当社で扱っております再生可能エネルギーを利用した地下水クーラーは、通常の気化式冷風扇とよく混同されるのですが、まったく異なる特徴を有しております。
気化式冷風扇は、水槽にたまった水(通常室温と同じ温度となります)をパネルに流して風を送り、気化熱で冷却するものです。
そのため、5℃程度の冷却は空気が乾いている状態では見込めますが、曇っている日や、または連続で使用することにより湿度があがってくるので、結果3℃程度しか冷えず、湿度が100%近くなればじめじめすることとなります。
また、タンクにたまった水はどんどん気化するため濃縮状態となり、スケールの問題や菌の発生の問題などがおこります。
ですので、産業用に使うものとしては問題のあるケースが多いです。
当社の地下水クーラーは、地下水を循環式ではなくかけ流し式で使用いたします。
地下水は年間を通じて15℃前後と夏と冬の中間くらいの温度であり、冷房にも暖房にもふさわしい熱源です。
この地下水を利用することにより、真夏の室温35℃の時で23℃くらいの風を送ることが可能です。
また、低い水温の地下水を流すため、湿度は地下水の温度での絶対湿度でしか出てこないので、室内の湿度としては上昇がおさえられるという仕組みとなっており、みなさまにお喜びいただいております。
直近の導入にむけて、地下水クーラー導入テスト例のご紹介
①昨年12月に某大手工場で地下水クーラーの導入テストをいたしました。
再生可能エネルギーを利用してCO2の排出を削減をしたいという事で、炉のある工場でテストを行いました。冬の12月でも33度となる部屋があります。
その際には23度の風が吹き出し、連続稼働で周辺の温度がさがることも確認され、6台の導入が確定いたしました。
採用された装置はAE-DCD900S(ステンレス製シングルパネル)です。
AE-DCD900S
使用水量:3~5l/min
風量:250m3/min
ファン:単相100V 550W
②今年4月に某大手工場で地下水クーラーの導入テストをいたしました。
再生可能エネルギーを活用した省エネへの取り組みを行いたという事で、昨年12月末にAE-DCD900R(ステンレス製ラジエーター複合型ダブルパネル)を1台テスト導入し、暖房運転から行いました。
暖房では、工場にある60℃くらいの温水を使用し、じゅうぶんに使えるという結果でした。
4月に入り、先日冷房の為の、冷水への切り替え工事を行いました。
その際のテストでは、水温が17℃くらいで、吹きだしの風の温度は20~21℃となっておりました。
この日の気温は最高気温26度くらいでしたので、真夏になっても23℃くらいの吹きだしが見込め、今年の増設も前向きにご検討いただいております。
AE-DCD900R
使用水量:3~5l/min+10l/min
風量:200m3/min
ファン:三相200V 1100W